絵本紹介 | コラム
ちょっと寄り道、すきな形になってみよう! ちいさなくも
空を行くくもをなにかにたとえるあそび。月のうさぎが国によってさまざまな見え方で伝えられているように、くもの見え方も人それぞれです。自分には犬に見えていたのに、となりで見あげている友だちには、まったく別のものに見えていることも。それをおたがいにいいあうのも、楽しいですよね!
大きなくもが そらを ゆっくりと ながれていきました。
ちいさなくもは、あとから ついていきます。
この絵本の主人公の「ちいさなくも」は、あるとき大きなくもからはなれて家のちかくまでおりてみました。そして、からだをぐーんと伸ばして、いろんな形になってみます。くもの近くを通る飛行機や、じっと立っている木、草原をはねるうさぎなど、「すてきだなあ」「かっこいいなあ」「ぼくと似ているなあ」と憧れていたものに、つぎつぎとなってみるのです!
そうこうするうちに、また大きなくもたちが「ちいさなくも」の近くにやってきました。みんなでいっしょに大きな大きなくもになって、地上に雨をふらせます。こうして、「ちいさなくも」はちょっと寄り道をして、のびやかな気持ちになったあと、またみんなのところにもどっていくのです。
絵本を読んだあと、親子で空を見あげて、いろんな形になった「ちいさなくも」をさがしてみるのもいいですね!