絵本紹介 | コラム
光る夏の絵本 さびしがりやのほたる
ある夜、一匹のほたるが生まれました。ほたるはひとりぼっち。おしりをぴかぴかさせながら、仲間たちを探しにいきます。
夜、光っているものといったら、なんでしょう? ほたるは地上ではめずらしい、自ら発光する虫ですが、夜を照らすのは自然界の光だけではありません。
暗がりのなか、光を頼りに飛んでいったほたるがみつけたのは、一軒の家に住む人間たちと、電球、ろうそく、懐中電灯、ヘッドライト。どれも、ほたるの仲間ではありませんでした。
人間の家族は暗やみを明かりで照らしながら、どこかへ向かおうとしているようです。その先にあったのは、夜空を彩る、さまざまな色の光! けれども、そのうつくしい光も、やっぱりほたるの仲間ではありませんでした。(なんだかわかりますか?)
最後のページには、ぴかぴか光るしかけとともに、うれしい出会いが待っています!
*ほたる豆知識
ほたるは、おなかの部分がやわらかい甲虫です。夜、仲間をひきつけるために明かりを点滅させます。これは熱を出さない冷たい光で、科学者も長い間なぞとしてきました。ほたるは、世界に2千種ほどいるといわれています。アメリカには50種、日本には40種ほどいますが、光るのはそのうち10種類ほどです。(裏表紙より)