選ばれた者しか読めない魔法の本<サロモンの書>と
ものいうネズミ、パルメザンとともに旅にでた少年ノア。
たちよった街は、かつて魔女狩りがおこなわれ
いまは、新女王来訪にわきたっていた。
ノアは、そこででなぞめいた女性に出会う。
『青の読み手』からつづく
1冊の本をめぐり紡がれる長編ファンタジー第2弾。
「悪用されるくらいなら、サロモンの書は
永久にうしなわれたほうがましだ。
悪魔を呼びだせる書物には、世界をほろぼす力があるのだから。」
(ちっ、そうきたか。)
ノアは、すばやく考えをめぐらせた。
(本文より)
受賞歴:
ヨーロッパを思わせる架空の国を舞台に、1冊の本を巡ってくりひろげられる本格ファンタジー『青の読み手』につづく第2弾です。
本作で主人公は旅に出て、新たな出会いをします。その相手は、敵か味方か?
スリリングな展開と物語のおもしろさを堪能できる本作、是非お楽しみください。
前作、『青の読み手』から続編を楽しみにしていたのでとても嬉しいです。政権争いも本格的に起こり、大人でも読んでいてドキドキしました。(特に盃の毒を布で拭くシーン)今後のサンドラやロゼ、ノアとセシルの関係など気になることがありすぎるのでまた早く続編が読みたいです。小森さんの小説に出てくる女性は強く魅力的な人が多いですが、今回のサンドラは少し人間味を強く感じ、そこも魅力的でした。また風景が目の前に広がるような描写がとても好きです。(40代)