『ちからたろう』『しばてん』『ふきまんぶく』『とべバッタ』など、大胆な筆づかいで、ほとばしる生命の躍動を描いてきた絵本作家・田島征三が、忘れられない少年の日の原体験をテーマに取り組んだ入魂の一冊。
夏のある日、川の浅瀬に大きな魚がいるのをみつけたぼくは、そっと近づこうとしたが、足をすべらせて川に落ちてしまう。水の中で懸命にのばした指が魚にふれると、ぼくは無我夢中でそれをつかまえた──。
受賞歴:
息子に『つかまえた』を読んだ際、1回目は目を見開いて驚きの表情、「おさかなさんよんで」ともちろん何度もリクエストがあり、2回目からは途中から手に力を込め祈るようなポーズをしており、初めて見る仕草に驚き、感動しました。(教えたこともなかったので…)『つかまえた』の世界に入り、沸き上がってきた気持ちがそうさせたのだと感じました。(2歳・男の子のお母さま)
NHKの番組「日曜美術館」で田島征三さんの特集を拝見し、興味を持ちました。環境への思いだけでなく、環境を守ろうとして人生の大切な時間を使われたこと、幼い日の体験を通して人間の根源的なものを考え続けておられること、そしてこのコロナ感染拡大という状況において、制作に取り組まれたこと、いずれも自己を考える大切な糧をいただいた気がしております。絵本となっていたものを拝見して常にかたわらに置きたいと思いました。(60代)
TV番組で作者に密着したドキュメンタリーを見て、読みたくなりました。なるほど出版までに時間がかかったのが分かるすばらしい内容で、命の大切さ、はかなさ、子供ならではの感じ方、なつかしさ、絵のタッチは本当にすばらしく、絵を見ているだけでも内容が伝わるようなインパクトと美しさ、みずみずしさ、色のグラデーション。本当にすばらしく買って良かったと思います。(30代)
テレビ番組で田島さんの活動や作品を拝見しました。絵本が大好きです。いろいろな作家さんの本を読む中で、田島さんの筆使いのわかる元気で生き生きした絵に心引かれます。番組では田島さんご本人が朗読してくださり、読んでもらうことの楽しさ、うれしさをあらためて感じました。永久保存版です。じっくり手にとって見たいと思ったので購入しました。夫とふたり暮らしですが夫に読みきかせしようかな笑(50代)
生命力にあふれていて心がゆり動かされます。魚とりなど、したことがないのに、つかまえてワクワクしたり…にげられて、がっかりしたり…心のふるさとのような一冊です。(50代)
テレビを観て自分のためにこの絵本を買いました。心がほんわかしてきました。力強さを感じました。生きる勇気をいただきました。絵がすばらしい。(70代)
私、76歳の少年です。NHKの日曜美術館で田島征三さんのことを知り、早速『つかまえた』を買ってきました。毎日見て楽しんでいます。深いはなしだなあと思います。(70代)
やっと買えました。こんなに躍動的な絵本は、初めて。本から飛び出してきそうな勢いがあり、自分が絵本に入っていけそうな気もしました。生命の尊さを感じ、いきかえれ!の心の叫び。折角つかまえたのに逃げた残念さ。でも「あっ」でのぼくと魚の心の対話がすばらしい。(50代)
そのままおよいでいってしまった、の次頁の「あっ」が最高です。自然の中の生き物のふれあいの瞬間ちょっと説明のできないことを絵本で表現できるのだとただただ驚きました。わたしもトンボで同じ?というか近い経験が子供の頃にあったのを思い出しました。(50代)
若い頃から田島征三のファンです。ダイナミックな絵がすごい。力いっぱい命を吹き込んだような絵。誰も真似できない。先日Eテレ「日曜美術館」で田島征三氏だったのでくいいるように見ました。あの創作意欲と元気さを見習いたいと思いました。(70代)
短い文章の中に少年の魚に対する思いや命への思いがストレートに心にひびいてきます。かざらない言葉、でも一番同感できる言葉だと思います。最後に魚がとびはねた時、少年は何を思ったのでしょう。それは次の笑顔でわかりました。何回も読むとなかなか味のある絵本だなあと感じます。(60代)
フェイスブックで田島征三さんを知りました(名前はなんとなく知っていましたが)。自由、いのちを感じさせる絵柄がいいですね。秋野イサムさんも亡くなり、こういう個性の作家は大事です。(60代)
NHK田島征三氏のドキュメント放送を見ました。私自身が絵本好きで、田島征三氏はじめ多くの絵本原画展を子どもと楽しみ子育てしてきました。現在息子は28歳です。この9月に第二子が誕生しました。コロナ渦で無事に出産できたことは嬉しかったのですが、命の誕生の瞬間を皆で感じることが出来なかったことが残念でなりませんでした。そんな時に田島征三氏の絵本『つかまえた』の命の鼓動が聞こえるような絵本制作を拝見しました。息子と自然のなかで虫や魚を採って、命の感触を感じたドキドキやワクワクを思い出しました。この絵本を息子家族のお祝いにプレゼントすることにしました。今後も命の鼓動がきこえるような絵本づくりを期待しています。(2歳・女の子のお祖母さま)