

戦争中、10歳の少年は赤ん坊だった弟のミルクをぬすみ飲みし、弟は栄養失調で死んだ。子どもの目で戦争と飢えを淡々と描きます。
初めて読んだ時に、戦争の怖さを実感しました。いまは、幸せな時代だということがわかりました(12歳)
小学校の読み聞かせボランティアをしています。2学期に入り、戦争と平和について考える、をテーマに絵本を読むことになり、何冊もの絵本を手にとり、この本に出会いました。五年生で読みましたが、みんな、真剣な表情で終始静かにきいてくれました。私自身、戦争体験も、それを聴くこともほとんどなく育ちました。むしろ、戦争については避けて通っていたと思います。家族が亡くなるという悲劇が、戦争を通じて、身近に起こっていたということを分かりやすく描かれた本だと思います。だからこそ、このような悲劇をくりかえさないために、私たち大人もですが、子供たちにこの本を通じて未来の平和を一緒に考える機会を与えていただいたと思います。読み終わった後、『僕は死にたくない!』と素直にうったえる児童の姿がありました。このような悲劇を自分の身に置き換えて、戦争の不幸を少しでもわかってもらえたのではと思います。(読者の方より)