中学に入り、親友のジェフがやたら女の子のことを言いはじめるが、
リックはまったく共感できない。恋愛にも興味がわかず、とまどっている。
そこで、学校の課外クラブ〈レインボーズ〉をのぞいてみることにした。
〈レインボーズ〉の教室に行ってみると、いろんなかっこうの子がいた。
自認する性別や、好きになる相手の性もいろいろ。
LGBTQIAP+などの呼び方や意味について学んだり、悩みを話したりできる集まりだ。
リックは、女の子や恋愛に興味がわかないのは自分だけじゃないとわかった。
アロマンティックやアセクシュアルという言葉も知った。
〈レインボーズ〉では、図書室にLGBTQ+関連の本をおいてもらうための資金集めイベントとして、
タレントショーをすることになった。
しかし、ジェフが、ショーのポスターをだいなしにしようとする。
リックは、ジェフの言動に違和感を感じはじめる。なぜ自分はジェフといっしょにいるんだろう。
自分の気持ちを祖父に打ち明けることで、リックは自分らしさとはなにか、友だちとはなにかを考えていく。
<目次>
1 ジェフの右腕、リック・ラムジー
2 新しい名前
3 “どっちにしろアイスクリーム”は悪くない取引だ
4 プラトンは理科の授業中もゲイ
5 ケチャップ事件
6 親友とは
7 レインボーズ
8 息が合わなくて
9 キルトとイベント
10 打ちあけられた秘密
11 ポスター事件
12 超名案
13 燃やされて
14 舞台芸術は自発性により成長する
15 ガンマ・レイ、スペースコンへいく
16 わたしたちはみんな、美しい
受賞歴:
思春期にさしかかり、自分の性のあり方に興味や悩みや不安に出会うとき、親友と信じていた子が実はとんでもない子だったとわかった時、言葉にはなかなかできないモヤモヤのための本。思春期まっただなかの少年少女に。そして頭の古くて固いおとなたちにぜひにとすすめたい本。(70代)