4年生のジョージは見た目は男の子だが、内面は女の子。家族にもいえないけれど、本当は誰かにわかってもらいたい。特にママには。学校の劇で女の子役を希望してみるが、先生は聞き入れてくれない。ふとしたはずみで、親友の女の子ケリーに本当のことを打ち明けると、ケリーはジョージの気持ちを理解し、2回めの公演で役を入れ替わろうという。ジョージはママに気持ちを伝えたい一心で実行する。本番を見事に演じ切ったジョージは、自分を開放する喜びを味わう。かたくなだったママも、ジョージのありのままを受けとめようとしてくれるようになる。
受賞歴:
とてもよい出来ばえの本でした。実は、私自身も、この主人公及び作者の同じでMTFの当事者で、共感できる部分が沢山ありました。本当に、私が子供の頃にこの本が読めたら、どんなによいかと思いました。多くの当事者の方に、(また、家族・関係者等にも)読んでいただけるよう、努めてほしいと願います。(52歳)
トランスジェンダーに対するありがちな誤解をわかりやすく織り込んでいてとても価値のある作品だと思います。シングルマザーや有色の友人など社会的マイノリティーが自然に登場しているので、大人も楽しめる話でした。こんな小説を自分も小さい時に読みたかったなあと思います。(29歳)