

≫【書評】『いいたいことがあります!』を読んで、「らしさ」ってなんだろうと考える––田中俊之/大正大学准教授(社会学、男性学)(Kaisei web 書評コーナー)
陽菜子は、中学受験をひかえた小学6年生。勉強も家の手伝いもするよういわれているが、いそがしい兄は家事をしなくていいらしい。
もやもやした気持ちをかかえてすごすある日、ふしぎな女の子と出会って……!?
あたらしいガール・ミーツ・ガール!
親は、自分が絶対に正しいと思いこんでいる。
自分の子どもだから、絶対にわかりあえると信じている。
でも、正しさはひとつじゃない。
わかりあえるのも、相手の気持ちを大事にしたときだけだ。それは他人同士のときと同じだ。
わたしは、親に支配されたくない。わたしは、わたしの道を行きたい。
(本文より)
これって間違ってるんじゃない?と思っても、うまく反論できなかったり、
わたしもこうやってきたんだから、と言われると、そうなのかな、と流してしまうことは、日常でもよくありますよね。
この本の主人公も、母親についてそんな思いを持ってましたが、古い手帳を拾ったことをきっかけに、自分の考えを伝えるようになっていきます。
世の中を変えるスタートは、そんな「ちょっとしたこと」なのかもしれない、と思わせてくれる作品です。
本を塾で読んで面白かったから買いました。「スージー」は「母」の昔の姿が「陽菜子」に見えていたのかなと思い面白かったです。このあと「陽菜子」と「スージー」は再会できるのか続きが気になるから続編を出版してほしいです。(11歳)
この本を、わたしと母でよみました。かんじかたは、少しちがいましたが、きょうつうするところもあります。1つは、親のきもちになったり、ひな子のきもちになったり、色々なきもちになれたからです。この本は、かんじょうい入しやすい本で、とてもおもしろかったです。(10歳)
私もいいたいことがたくさんあります。タイトルが「いいたいことがあります!」だったので、私と同じだと思い、買ってみました。読んだら、次どうなるんだろう?とワクワクしてページをめくる手がとまりませんでした!(11歳)