





キューバ中央部にあるにぎやかな街、サンタクララ。チェ・ゲバラのゆかりの地としても知られています。この街にくらすエリオは、野球が大好き。毎日のようにお父さんといっしょに練習しています。キューバ代表の選手になって日本で試合をするのが、エリオの夢です。
毎日学校へ行く前に近所の人たちにあいさつをしてまわったり、なにかあるとすぐにみんなが抱きしめてくれたり……ものはあまりないけれど、心はあたたかい、キューバのくらしを丹念においかけました。
将来友だちになるかもしれない、だれかの毎日。世界36か国で写真家が撮り下ろした、「世界のともだち」シリーズの27巻目。
受賞歴:
このシリーズでキューバの巻を刊行すると決まった時、頭に浮かんだ、1枚の写真があります。キューバの子が素振りをしているスナップなのですが、なんと、イチローのバッティングフォームをまねしているのです。野球が国境を軽々とこえていっている……。はじめて見たときの感動が忘れられず、ずっと心の片隅にその1枚がありました。というわけで、その写真を撮ったカメラマン(キャッチャーでもあります)の八木さんに撮影と取材をお願いしました。主人公のエリオは、バットの振りもするどい、将来が楽しみな選手です。ベイスターズに在籍していたグリエルも、エリオのような毎日をすごしていたにちがいありません。野球好きは必見です。野球だけでなく、キューバの小学生のふつうのくらしを丹念においかけ、今まで知らなかったキューバを知ることができる一冊ともなりました!