リクソルがくらすのは、山にかこまれ、田んぼがひろがるのどかで美しい町、パロ。ブータン唯一の国際空港がある、ブータンの玄関口です。リクソルの家は、200年前にたてられた伝統的なたてもの。一家で牛をそだて、畑で野菜、田んぼでお米をつくる、自然とともにある暮らしです。花や草で髪かざりを作ったり、大きな木にのぼったり。おてんばなリクソルはあそびを発明する名人です。
将来友だちになるかもしれない、だれかの毎日。世界36か国で写真家が撮り下ろした、「世界のともだち」シリーズの21巻目。
受賞歴:
「世界のともだち」シリーズ、21巻目の『ブータン』のみどころは、主人公のリクソルがくらす、伝統建築様式で建てられた大きな家です。200年前(!)に建てられたという4階建ての家は、1階はなんと牛小屋。3階部分が家族の住まいで、いちばんいい場所に広い仏間があります。仏間の壁には美しい仏画が描かれ、まるでお寺のようです。おばあちゃんから家を継ぐ時には、リクソルのお母さん姉妹の4人で、だれがこの家を継ぐかを決めるくじびきをしたそうです(ブータンは代々女の人が一家の長なのです)。お母さん、大当たりなのでは…?と思いましたが、お母さんの話では、大きすぎて古い家なので、なかなか維持するのが大変だそう。本の中では、この家をイラストでくわしく紹介しています。ふつうの家族がこんな家に住んでいるなんて…と、ブータンの奥深さにうならされることまちがいなしです。