





ちいさな街のちいさな郵便局ではたらくふたり、ガイトーとトリノス。
ある日、ガイトーは、一度も手紙をもらったことがないという
灯台守のじいさんに、「手紙」を書いてみることにした。
「みょうなてがみもあったもんだ」
配達したトリノスがつぶやくと、灯台守はこういった。
「あんた、しらないのか。これは、詩、って、もんだよ」
詩って、なんだろう?
その輪郭をやわらかに描き出す、詩人が書く「しじん」の物語。
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受賞歴:
トリノスとガイトーのいるゆうびんやさんにてがみを書いてほしいと頼みにやってくる人たち。それぞれの気持ちを大切に受け止めて、ていねいにガイトーじしんのことばで書いていて、人々の心をやさしく包んでいくような感じがしました。詩だからこそ伝えられることもあるんじゃないかと思いました。読み終わったあとのこのあたたかくて、優しい気持ちを詩ではどのように表せられるのかなと思いました。斉藤さんの詩がもっと好きになりました。ありがとうございます。(16歳)