



テールは三日月島にすむ、海の宅配便<ドルフィン・エクスプレス>の配達員。スピードボートであちこちの島や湾に荷物を届けるのが仕事だ。ある日、テールは配達先のヒスイ島で、なぜか受けとりを拒否されてしまう。送り主は、かつてあこがれだった伝説のヨットレーサー、うみねこ島のフルヤ・サンゴロウだった! サンゴロウに荷物を返しにうみねこ島に向かうテール。しかしそのなぞめいた荷物を扱ううち、テールは自分のからだの中にべつの生き物がいるような奇妙な感覚をおぼえ始める。その荷物の中身とは? そして、そのなぞはとけるのだろうか?
人気ロングセラー<黒ねこサンゴロウ>シリーズからつづく海の冒険物語。
岩崎書店版<ドルフィン・エクスプレス>シリーズ(2002~2007年)の新装改訂版。
<もくじ>
1 金色のイルカのマーク、ナンバー4
2 配達できない荷物
3 うみねこ島、海岸通り6番
4 黒いたまご
5 うねる首、波のうろこ
6 おちびのジョナ
7 ネロ・ラプトス
8 「あんたに会うのをずっと待ってたんだ」
1957年、福岡県に生まれる。東京学芸大学卒業。1995年に「黒ねこサンゴロウ」シリーズで、路傍の石幼少年文学賞を受賞。主な作品に『ピン・ポン・バス』『みんなで!いえをたてる』など多数。翻訳の作品に、『クリスマスのかね』など。静岡県在住。
1952年、東京都に生まれる。東京藝術大学中退。「黒ねこサンゴロウ」シリーズで赤い鳥さしえ賞を、『ぼくの鳥の巣絵日記』で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。おもな絵本作品に『みんなで!いえをたてる』『ピン・ポン・バス』『ざっくん!ショベルカー』『ねこのおすしやさん』『せんろはつづく』『どうぶつのあかちゃんうまれた』『だんろのまえで』などがある。また鳥の巣研究家として『鳥の巣研究ノート』『鳥の巣みつけた』『鳥の巣の本』『世界の鳥の巣の本』『鳥の巣いろいろ』『ふしぎな鳥の巣』『鳥の巣ものがたり』『ツバメのたび』『ぼくの鳥の巣探検』『世界の鳥の巣をもとめて』などの著書があり、全国で鳥の巣展覧会を開催している。