自然と命の不思議を描いた作品集。「花豆の煮えるまで」「緑のスキップ」など、11編とエッセイ。巻末には著作目録と年譜を掲載。
<目次>
緑のスキップ
もぐらのほったふかい井戸
初雪のふる日
エプロンをかけためんどり
花豆の煮えるまで――小夜の物語
花豆の煮えるまで
風になって
湯の花
紅葉の頃
小夜と鬼の子
大きな朴の木
うさぎ座の夜
エッセイ
[子どものころの思い出]
焼きりんごのこと
母のいる場所は金色に輝く
運動ぎらい
セーラ・クルーに出会った夏
八木重吉の詩に出会った頃
誕生日のおすし
[子どものこと・絵本のこと]
はじめてのほほえみ
子供と読んだたくさんの絵本
好きな絵本ふたつ
[趣味のこと]
編物のたのしみ
私の人形たちへ
私の市松人形
自分で自分に
[創作のこと]
自作についてのおぼえがき
安房直子年譜
安房直子著作目録
1943年、東京に生まれる。日本女子大学国文科卒業。在学中より山室静氏に師事、「目白児童文学」「海賊」を中心に、かずかずの美しい物語を発表。『さんしょっ子』(日本児童文学者協会新人賞)『北風のわすれたハンカチ』(産経児童出版文化賞推薦)『風と木の歌』(小学館文学賞)『遠い野ばらの村』(野間児童文芸賞)『山の童話 風のローラースケート』(新美南吉児童文学賞)『花豆の煮えるまで—小夜の物語』(赤い鳥文学賞特別賞)など受賞多数。1993年、永眠。
1957年、神奈川県に生まれる。武蔵野美術短期大学卒業。ボローニヤ国際絵本原画展入選。絵本に『さぼてん』『タマリンとポチロー』『カノン』、書籍挿画に『金色の象』「安房直子コレクション」シリーズ、『ヒットラーのむすめ』『まぼろしの犬』『教室の祭り』などがある。