魔法使いの黒ばらさんは、魔法学校へ行ったひでくんに会うため旅に出ました。しかし、そこには妖精の一団が待ちうけていたのです。
受賞歴:
★刊行時に寄せられたメッセージです
前作『黒ばらさんの七つの魔法』から15年。
ようやく続編が刊行されることとなりました。
いったい作者は、何やってたんでしょうねえ。まさか、黒ばらさんみたいに、テレビや雑誌で引っ張りだこというわけでもなかったでしょうに……。
今となっては、それが作者の実感ですが、まあ、私なりにいろいろと多忙を極めた時期でもありまして、気がついたら15年もたっていました。
物語の中でも同じように15年がたっていて、黒ばらさんはいまや150歳。
しかし、魔法使いとしては、まだまだこれからの年齢です。
それなのに、近頃どうも魔法の腕がにぶったみたいです。特に変身術がいけません。
そんな折りも折り、15年前にヨーロッパの魔法学校に留学生として旅立っていった少年ひでくんの父親がとつぜん黒ばらさんを訪ねてきます。
覚えているでしょうか、ひでくん。とてつもない超能力を秘めた少年でした。
そのひでくんが音信不通だというのです。
かくて、黒ばらさんはひでくんを探すべくヨーロッパに旅だちます。
でも、案の定、携行した空飛ぶ杖は、元に戻そうとすればスコップになってしまう始末。
表紙の画像で、黒ばらさんが大きなスコップを手にしているのはこんなわけなのです。
そして、どうやら、ひでくんが行方不明になっているのも深いわけがありそうです。
果たして、黒ばらさんは無事にひでくんを探し出すことができるでしょうか……。
続きはどうぞ、本書でお読みいただけましたら幸いです。
さらに深みと美しさを増した牧野鈴子さんの挿画も必見です!
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