





シマリスのキリリのもとへ、ある朝、飛んできた青い紙ひこうき。「こんにちは。夕方には、そちらにつきます」と書いてあります。ごちそうを作って待っていると、ずっと旅をしているというミケリスのミークがあらわれました。キリリとミークは、なかよしのともだちになって、一緒に楽しい日々を過ごしますが、やがて、ミークが「もう行かなくちゃ」と━━はなればなれになったふたりをつなぐのは、はるか遠くの空へも、風に運ばれていく紙ひこうきでした。
「会いたい」という想いを伝え合う紙ひこうきは、実は、ミークがキリリに贈った不思議なハサミで切り取られた「あるもの」で作られています━━ふたりの心を映すさまざまな色合いの「あるもの」とは、いったい、なんでしょう? だれかとだれかの気持ちををつなぐたいせつなものを、全ページオールカラーのみずみずしい絵とともにさわやかに描いた物語。
司書をしています。現在サービスを限定して開館しています。自分たちもまだ貸し出しができないので思わず購入しました。木内さんの絵が素敵で見惚れています。キリリとミークに出会えて嬉しいです。野中さん、ありがとう。(30代)
小学校の教員をしております。教科書でこのお話に出会い、読み口の爽やかさと内容の深さに心を掴まれました。教科書編では語られていなかったエピソードや、横書き文字に重なりそうな鮮やかな絵に惚れ直しました。子どもと大人でも読み味が違うようで、子どもたちの感想を聞くのもとても面白いです。是非大人になった時にふと思い出して読み返してみてほしい!という作品のひとつです。学級の子どもたちと一緒に大切にします。「人生を変えてしまうような素敵な出会い」の本が人生の基盤になるような素敵な本だなと感じました。(20代)