町外れの小高い丘にある工場には、大きな丸いタンクがありました。そこからは、町を吹き渡る「風」が送り出されています。工場ではたらいているのは、なんとねこたち! 風の研究をしたり、風の材料をあつめたり、風の標本を作ったり、いろいろな仕事を分担しておこなっています。ないしょでお仕事をする話や、ねむれない夜に起きたひと騒動の話など、「風つくり工場」を舞台にくりひろげられる、ねこたちの毎日をえがいた3話を収録。
<目次>
ないしょのおかたづけ
ノロロのねむれない夜
風の材料のあつめかた
ねこの風つくり工場のシリーズ5作目です。
さいしょはお昼寝ばかりしてなかなか仕事を覚えられなかった小さなくろねこのノロロも、この巻ではみんなをはっとさせるような姿を見せます。ねこたちの、風に込めた思いが伝わる一冊です。