





カメくんとイモリくんは、川のそばに住むお隣どうしでした。ねぼうで食いしん坊、のんびりやのカメくんと、ちょこちょこ行動的なちょっとアーティスト系のイモリくんは、とても仲良しでした。あるとき大雨でイモリくんは家が流されてしまい、川下に引っ越していきました。夏が始まるころ、イモリくんがカメくんのうちに遊びにきました。しばらくぶりに以前と同じように、いっしょに過ごす楽しい日々。カメくんの住む「さわ」の仲間たちとのふれあいや、山奥の川底深くでみんなを見守るオオサンショウウオのおじいさんのところに遊びに行ったりと。でもイモリくんが帰る日がやってきます。また会う日を約束して、ふたりがしたことは? なんでもない日々のたいせつさをじわじわと感じる10のエピソードを収録。生き生きした「さわ」のようすが、たくさんの挿絵からも伝わってきます。著者デビュー作。
<目次>
はじめに 8
カメくんのおでかけ 12
さわの仲間たち 25
たからさがし 33
小雨ぼっこ 48
オオサンショウウオのおじいさん 62
ヒキガエル池 73
川下り 85
トカゲくんとヤモリくん 90
イモリくんのおさそい 99
イモリくんからの手紙 115
受賞歴:
涼しくて気持ちのいい天気雨の日は、日向ぼっこじゃなくて、小雨ぼっこにぴったりです。
ほのぼのとしたお話でいやされました。カメくんとイモリくんの仲の良さがほほえましい!夏休みを自分も一緒に体験できたような気持ちになれました。(50代)
「小雨ぼっこ」というタイトルに、どんなお天気だろう??と読み始めました。“カメくん”の荷物を何回も確かめて、なかなか出発できない所は、自分にもあるなあと笑えました。約束した訳ではないのに“カメくん”と“イモリくん”が同じ日に会いに行こうと思ってた所は、二人の友情の強さを感じました。又、川の周りの生き物も仲間を思い合った行動に温かい気持ちになりました。自分が幼い頃に川で遊んだことを想い出し懐かしかったです。まだ先のことですが孫ができたらぜひ読み聞かせをして、この本の“お互いに相手を思いやること”が伝わったらいいなあ〜と思いました。(50代)
カメくんとイモリくんのお互いを思う気持ちに、とても心がほっこりとあたたまりました。さわや川、池に住んでいる色々な登場人物も、とてもかわいらしくて癒されました。最近ホタルの生態について学習するサークルで娘と川で活動する機会が増えたので、川の中でこんな世界があればいいな〜と思いながら読ませて頂きました。(読者の方より)