

「とんでけ~」ととばした「いたいの」を食べるかいじゅうと、仲よしマーの愉快なお話。盗まれたたまごを救うため冒険が始まる。
受賞歴:
★刊行時に寄せられたメッセージです
笑って笑って~♪ たくさんたくさん楽しんで~☆
大喜びすると、子どもの心は、無限大に広がります。
子どもたちが夢と希望を心に抱き、その無限大の広がりの中を自分自身を信じて力強く生きていってほしい、そんな願いを込めて、この「いたいのかいじゅう」を書きました。
「いたいのかいじゅう」のモデルは、我が家にいた愛犬ドーベルマンのコロです。
コロは、当時小学生だった息子が学校から帰ってくる時間が、なぜかわかって、その時間になると急にそわそわし始め、庭の裏木戸の前で足踏みするようにして待つのが、日課になっていました。
息子が帰ってくると、庭中転げまわり、チャンバラごっこをしたり、鬼ごっこしたり、かくれんぼしたりして、遊びまわるのです。息子がいたずらして怒られると、コロはいたたまれず悲しそうな顔をして、芝生の上を行ったりきたりと、おろおろしていました。
そんなコロと息子の遊ぶ姿が、私の中でどんどん膨らんで、この話の元となりました。
マーはちょっと弱虫で、好奇心旺盛、遊ぶの大好きな、どこにでもいる普通の男の子です。いたいのかいじゅうコロと遊んだり冒険したりしているうちに、嫌なこと、恐いことなどから逃げ出さず、立ち向かい克服していけるようになります。
この本を読んだ子どもたちも<マーといっしょに強くなぁ~れ!>という、私の夢と願いをめいっぱい盛り込みました。
大空を見上げて、自分自身の心も無限大に広げ、子どもたちの心の広がりに負けないようにして、「どん、どん、どん、どん……つよくなれ!」と祈って、書き上げました。(キヨノサチコ)