ニャンルーは、森のコナラの木の下の家に、お父さんとお母さん、そしてまだ小さいふたごの弟たち、ニャンクーとニャンムーといっしょにすんでいます。
ある日、ニャンルーがじぶんでつった魚をおばあちゃんの家にもっていってあげると、おばあちゃんはニャンルーたちのためにぼうしを編んでいるところでした。
それを見て、「わたしも編みものしてみたいな」というニャンルーに、おばあちゃんはたんすのおくから、なくなったおじいちゃんのセーターを出してきました。
その青いセーターの毛糸をつかって、ニャンルーに編みものをおしえてくれるというのです。
まずセーターをほどいて、毛糸をお湯につけてから干しました。こんどはそれを巻きとって大きな毛糸玉をつくります。
それから、ニャンルーはおばあちゃんにおそわって、マフラーを編みはじめました。おじいちゃんのセーターだった毛糸をぜんぶつかって、長い長いマフラーにするのです。
色鉛筆で愛情をこめて描かれたニャンルーたちの森の暮らし。手仕事の楽しさや、思い出によってつながる家族のあたたかさを描いた絵本。
1969年東京に生まれる。東京造形大学デザイン科卒業。おもな絵本に、『みけねこキャラコ』『こねこのポカリナ』『おはなのすきなトラリーヌ』『トラリーヌとあおむしさん』『ふゆのひのトラリーヌ』『パンちゃんのおさんぽ』『いたずらコヨーテ キュウ』『やまねのネンネ』、『チップとチョコのおでかけ』『チップとチョコのおつかい』『チップとチョコのおるすばん』『チリとチリリ』『チリとチリリ うみのおはなし』『チリとチリリまちのおはなし』『くりちゃんとひまわりのたね』『くりちゃんとピーとナーとツー』、『ねずみちゃんとりすちゃん おしゃべりの巻』『カロンとコロン はるなつあきふゆ4つのおはなし』、『うさぎのルーピースー』などがある。