あるとき、女の子はほんのすこしだけ地面から浮いている小石を見つけました。不思議に思ってしらべはじめますが、誰に聞いても、本を読んでも、「うかぶ小石」のことはわかりません。でも、女の子がよく探すと、うかぶ小石はいろんなところですこしずつ見つかって……。木炭と鉛筆による緻密なタッチの絵で、女の子の小石への思い、小石が集まってからおこったとくべつなできごとを、繊細にえがきます。小さな身近なものへ寄せる思いが、遥か彼方にあるものへの思いへとひろがっていく、新人作家の鮮烈なデビュー作。
受賞歴:
身近な小石のふしぎからはじまり、遠く宇宙の彼方のことまで思いを馳せられるスケールの大きな一冊です。
読んだあと、深呼吸をしたかのように、こころがすこし広がる絵本。
絵が白黒で、表紙にインパクトがあったので手にとりました。まず絵の緻密さと立体感にびっくりしました。どの絵もすばらしく飽きがきません。優しさと夢を与える絵本だと思います。大人も子供も楽しく読める個性的な本に出会い、感動しました。(70代)
SNSでしおたに先生の絵をみて、娘とファンになり、購入しました。絵がとても美しくて想像以上のお気に入りになりました。文が多くを語らなくても、絵がすべてを語ってくれるような美しい本ですね。次回作楽しみに待っています!(8歳・お母様より)
絵がとても魅力的で世界に引き込まれました。1つ1つを額に入れて飾りたいくらいです。内容も発想が面白くて、何度も味わいたいと思います。応援しているので、これからも頑張ってください!(読者の方より)
絵が本物だなとまず思いました。子どもたちだって、この優しく、丁寧に描かれた、ほぼ白黒の世界の不思議に絶対に魅了されると思います。自分一人で、じっくり手にとって読みたい一冊です。子どもたちって、よく、小石を拾って見せてくれます。得意げな顔をして。そこにこんな物語があったら、わくわくがとまりませんね。こいしがぴちっとおとをたてて、ひとつになる所が私は大好きです。(読者の方より)
ママの手を借りず、自分の力で自分だけの星(石)を手に入れた女の子の成長の物語でもあり、その一方で、石だけが青く光るモノトーンの絵を見ていると、実は、この物語全部が人の心の中のイメージなのかもしれない……という気がしてくる。小さな浮かぶ小石を見つけ、一生懸命集めること、そして、特別な光で輝く星を夜空に見ることが人生の喜びだろうと思えてきて、ハナを応援したくなる。(読者の方より)