水辺の風景をテーマに、写真家自ら選んだ22点の代表作。琵琶湖を中心とした大いなる水の循環、その美しい風景にひそむ人と自然の物語。
受賞歴:
日本を代表する自然写真家である今森光彦さんのこれまでの作品を「世界の昆虫」「日本の昆虫」「里山の風景」「水辺の風景」という4つのテーマに分け、自ら代表作を選んでそれぞれに解説のエッセイをつけていただいた自選作品集の4巻目です。
今森さんというと里山の写真がよく知られていますが、ご自分のフィールドである滋賀県の里山で田んぼの写真を撮りながらも、いつも、「田んぼをとおして琵琶湖を見ているのだ」と自分に言い聞かせていたのだそうです。今森さんにとって、琵琶湖をめぐる大いなる水の循環を表現することがどれだけ大きなテーマであるかを示している言葉だと思います。
この巻には、琵琶湖の全景をとらえた空撮から四季折々の水辺の風景、伝統的な暮らしで美しい水を守ってきた人々や、漁師の姿、琵琶湖を中心とした水の循環の中で生きる貴重な魚や昆虫の生態まで、幅広い視点で撮られた美しい写真が収められています。
解説のエッセイとともに撮影機種などのデータも記載しています。