大海原のまんなかで漁師がいった。「焼き鳥が食べたいなあ。」すると空から声がした。「デリバリーぶた!」世界一高い山で、登山家がいった。「ここでラーメン食べたら最高だろうなあ。」すると下の方から声がした。「デリバリーぶた!」食べ物の絵に定評のある作家がえがく、ちょっとシュールで愉快な絵本。「こんなとき、こんなところで、こんなものが食べられたら、最高だなあ」という食欲と妄想をそそります。
1976年生まれ。北海道出身、東京都在住。クレヨンとクレパスを用いた独特の画法と迫力あるタッチで、ノスタルジックな情景や滑稽味のある人物画、食べ物のリアルな描写を得意とする。書籍や雑誌などの挿画を手がける一方、精力的に個展を開いている。2010年、築地にて展覧会「魚展」開催。絵本の挿画に『キムチの絵本』『ももたろう』、自作の絵本に『ともだちやま』がある。