
2010年サッカーワールドカップが行なわれたことも
記憶に新しい、南アフリカ共和国。
ヨハネスブルグの近郊にある、かつての「黒人居住区」ソウェトに、
今回の主人公のシフィウェが暮らしています。
きょうはサッカーが大好きなシフィウェのくらしを紹介します!
シフィウェはみんなから、「ジュニア」と呼ばれています。
ジュニアはムンゴメ家の長男で、妹と弟がいるお兄ちゃんです。
ちょっと内気な性格ですが、めんどう見がよくて
小さい子とあそぶのも得意です。
写真を見ていると、弟たちからしたわれているのが伝わってきます。
ジュニアは勉強よりも遊びよりも、サッカーが大好き。
授業がおわるとまっすぐ家に帰って、練習に向かいます。
たからものはサッカーボールで、どこへ行くのにも持ち歩いています。
日曜日の朝、ジュニアたちは礼拝のため、教会へと向かいます。
たいせつにしているピカピカの靴をはいて、
きちんとした服をきて出かけていきます。
おいのりをしていたジュニアに、何をいのっていたのかたずねてみると、
「サッカーのユニフォームがほしい」だったのだとか。
やっぱりいつもサッカーのことばかり考えているジュニア。
あこがれの選手はクリスティアーノ・ロナウドだそうです。かっこいいもんなあ。
そんなジュニアのくらしがもっとよくわかる⑭『南アフリカ共和国』は、現在発売中です!
これから続々と発売予定の「世界のともだち」第2期、乞うご期待です!
南アフリカってどんな国?
ソウェト
ジュニアが住むソウェトは、かつてアパルトヘイト政策に抗議した
学生たちがここで隆起し、たくさんの死傷者が出たことから、
迫害されたアフリカ系住民にとっての象徴の地といわれています。
2013年に逝去した、ネルソン・マンデラさんもこの地に住んでいました。
七色の国民(Rainbow Nation)
デズモンド・ツツ前大主教は、アパルトヘイトが廃止された
南アフリカをこう表現しました。
民族の違いを越え、差別に対して復讐するのではなく、和解を求めつづけた
南アフリカの人々の精神が、この言葉にあらわれています。
世界最大の穴!?
南アフリカのキンバリーには、人力で掘った穴としては地球上で最大といわれている
「ビッグ・ホール」があります。その円周はなんと1.6キロ!
1866年に河原でダイヤモンドの原石が発見されて以降、
世界中から人々があつまり、「ダイヤモンドラッシュ」が始まりました。
この穴はそのときに掘られた、ダイヤモンド採掘場跡なのです。
ルイボスティーの原産地
日本でもよく飲まれており、痛風や高血圧に効果的とされているルイボスティー。
そのルイボスは、じつは南アフリカのケープタウンの北に広がる
セダルバーグ山脈一体にのみ自生するんだそうです。
ケープ地方の先住民たちは古くからルイボスの効能を知っていて、
薬草として採集していました。
南アフリカでは牛や山羊の乳と砂糖を入れてミルクティーにするのが一般的なのだとか。
南アフリカ出身の有名人
ネルソン・マンデラ(元大統領。人種差別撤廃運動の中心となり、1993年ノーベル平和賞受賞)
デズモンド・ムピロ・ツツ(平和運動家、大主教。1984年ノーベル平和賞受賞)
ケビン・カーター(写真家。『ハゲワシと少女』で1994年ピューリッツァー賞受賞)
マイク・ベルナルド(キックボクサー。創世記のK-1で”四天王”として君臨した)
シャーリーズ・セロン(女優。『モンスター』『スタンドアップ』など)
(写真:船尾修 イラスト:鈴木千佳子 文:編集部 丸本)