「ばばばあちゃん」シリーズ(福音館書店)で知られる、絵本作家のさとうわきこさんが3月28日にお亡くなりになりました。
偕成社からは『ちょっといれて』『ちいさいねずみ』の2冊の本を刊行されているほか、4月17日には企画から約30年あたためられてきた絵本『みちくさ』の刊行を控えていらっしゃいました。残念ながら遺作となってしまった本作は、さとうわきこさんが八島太郎さんの展覧会で、『道草いっぱい』(やしまたろう、みつ 文・絵/マコ岩松 訳 創風社 )という絵本をご覧になって、「私ならこんな道草!」という思いから、描かれた作品です。
学校の帰り道、ちょっと道草して帰ろうと思った少年。いつもと違う道を歩くと、草のおばけに出会ったり、マンホールの蓋が縄跳びしてたり、うちに帰り着くまでに、いろんなことに出くわします。さとうわきこさんらしい、若々しく、生き生きとしたナンセンス絵本です。
心よりご冥福をお祈りいたします。