力は強いが、やさしく涙もろい牛女は、子の幸せを強く願っていた。銅版刷りにさらに手彩色を試み、母性の心うたれる物語を描く。
1882年新潟県に生まれる。早稲田大学英文科卒業。新聞・雑誌の記者をへて作家生活に入り、1910年童話集「赤い船」を刊行。1926年より童話創作に専念した。日本児童文学者協会初代会長。1961年没。著作は多数ある。
1938年中国に生まれる。武蔵野美術大学西洋画科卒業。作品は一貫して「猫」を主題とし、技法は銅版画のアクアチントが得意。女流展、東京展、神奈川国際版画アンデパンダン、日版会などに出品している。1986年東京展賞受賞。主な絵本作品には宮沢賢治・作『どんぐりと山猫』、小川未明・作『牛女』がある。