知恵遅れの青年・虔十は自発的な意志で杉苗700本を荒地に植えた。人間の在り方を考えさせる傑作童話を、紙彫の手法で絵本化。
1896年岩手県花巻市に生まれる。盛岡高等農林学校農芸化学科卒業。十代の頃から短歌を書き始め、その後、農業研究家、農村指導者として活動しつつ文芸の道を志し、詩・童話へとその領域を広げながら創作を続けた。1924年に詩集『春と修羅』と童話集『注文の多い料理店』を事実上の自費で出版するが、彼の作品のほとんどは、没後に高く評価された。1933年に37歳で病没。
大人の心にもずしんとひびいてくる名作に、素晴らしい絵が描かれていて、このまま棚に並べても美術品として本当に嬉しいです。このシリーズの本は全て大好きです。(50代)