日本の古典には、落語やむかし話のもとになっている話が数多くおさめられている。『宇治拾遺物語』『今昔物語集』『徒然草』など、小中学生が敬遠しがちな古典作品から、子どもたちが興味をひく話をビジュアルを中心に紹介。わかりやすい解説と楽しく見れる「平安京」マップつき。第三巻は、落語などのもとになったおもしろい話を厳選した。
1940年東京生まれ。京都大学卒。筑摩書房在社中より、児童向けの創作童話や昔話を月刊誌中心に制作。主な作品に、『たんぽぽらいおん』『むらをすくったおに』『へっこきよめさ』『のんびりつぼみ』『おおみそかの火』『ぶちねこのようかいたいじ』『のんびりつぼみ』は、『新訂あたらしいこくご一』にも掲載。『ながいはなしみじかいはなし』『たろべのえもの』『ねずみおんちょろちょろのお経』。
武蔵野美術大学油絵科卒業。イラストレーター、画家。近年は映像も手がけ、DVDに「映像で綴る日本の詩歌 中原中也」や「平和絵本」を中央区平和バーチャルミュージアムで発信。また、画家として、日本の古典文学、怪談、能などの日本画作品でも知られる。主な作品に、『きんいろのライオン』『かさじぞう』『むらをすくったおに』『ハートボイス』『体験! 子ども寄席』などがある。
古典の名作は、書名は知っているけれど、「言葉がわかりづらい」「物語が長くて最後まで読み進められない」「時代背景がわからないので、内容が理解できない」などの理由で、10代の読者には敬遠されがちです。
しかし、現在まで読みつがれてきたこれらの古典のなかには、「どこかで読んだことがある」「聞いたことがある」という話が見つかります。また、時代背景、文化、風習など、書かれた当時の興味深い人々のくらしを垣間みることもできます。
各作品の本編を読むのがむずかしい子どもたちに、このシリーズが、古典の本編を読んでみたいと思う“きっかけづくり”となれば幸いです。