安房直子の傑作といわれる短編集。色彩に飛んだ短編全7編。
「銀のくじゃく」ではふしぎな娘たちとの約束で機織りに夢中になる男、「熊の火」では、熊の娘に愛される青年等、異界のものとの恋とその結末を描く短編集。1975年に筑摩書房から刊行された童話集を文庫化。
1943年、東京に生まれる。日本女子大学国文科卒業。在学中より山室静氏に師事、「目白児童文学」「海賊」を中心に、かずかずの美しい物語を発表。『さんしょっ子』(日本児童文学者協会新人賞)『北風のわすれたハンカチ』(産経児童出版文化賞推薦)『風と木の歌』(小学館文学賞)『遠い野ばらの村』(野間児童文芸賞)『山の童話 風のローラースケート』(新美南吉児童文学賞)『花豆の煮えるまで—小夜の物語』(赤い鳥文学賞特別賞)など受賞多数。1993年、永眠。
1971年神奈川県生まれ。東京学芸大学教育学部美術科卒業。おもな作品に『くまくまちゃん』『りすでんわ』『くまのこのとしこし』などがある。
安房直子さんの作品を集中的に読むには「安房直子コレクション全7巻」がお薦め。代表的な作品集はこの『銀のくじゃく』の他に『北風のわすれたハンカチ』『遠い野ばらの村』『白いおうむの森』『風と木の歌』が偕成社文庫におさめられています。
子供の頃から大好きな安房直子さんの本”銀のくじゃく”を読みました。美しい日本語と、不思議で儚い夢のようなお話に心うばわれます。素敵な本をありがとうございます。(38歳)