フランクフルトから山に戻ったハイジは、ふたたびアルプスの自然の中でのくらしで元気を取り戻していきます。そして、フランクフルトでクララのおばあさまに導かれて得たハイジのまっすぐな信仰は、おじいさんの気持ちをすこしずつ変えていき、おじいさんは村の人々に心を開くようになりました。ヤギの世話をする少年ペーターも、ハイジに教えられ、学ぶことを覚えはじめます。ハイジのゆたかなまっすぐな「心は、まわりの人たちの心をもあたたかく変えずにはいられないのでした。
翻訳家。中央大学文学部博士課程修了。中央大学、白百合女子大学非常勤講師。訳書に、『飛ぶ教室』『ぼくとリンダと庭の船』『シュトッフェルの飛行船』『レベル4』『あたらしいともだち』などがある。