両親が離婚して、おとうさんとおばあちゃん(口うるさい)とくらしている杏奈。
親の仕事の都合で、両親と離れてばあばと生活している優子。
シングルマザーのママと、父親ちがいの妹・夢果とくらす志乃。
同じ小学校に通う3人はふとしたことからなかよくなり、杏奈の父が管理している空き家で会うようになる。
お父さんがいて、お母さんがいて、子どもがいる、そんな世の中で「ふつう」とされている家とは、ひと味ちがう「ちょっとへんな家」で育つ3人が、日々の悩みや不満や不安にぶつかりつつ、自分の居場所をつくっていく姿をえがく。
秋田県生まれ。『霧の流れる川』で、講談社児童文学新人賞佳作、日本児童文学者協会新人賞を受賞。作品に『ぼくらが大人になる日まで』『トライフル・トライアングル』『夏休みに、翡翠をさがした』『怪獣イビキングをやっつけろ!』などがある。
福岡県生まれ。漫画やイラストの分野で活躍中。漫画に『かばんとりどり』『彼女のカーブ』『椿荘101号室』などがある。
なにが「ふつう」で、なにが「へん」なのか、いちがいにはいえません。
でも、この本にでてくる主人公たちは、自分の家は「ちょっとへん」かも、と感じています。
毎日の暮らしの中で感じる「なんかへん」「ほんとうはこうしたい」という気持ちに向き合う勇気をくれる作品です。
おもしろくてよかったです。3人のいろいろなじじょうをかかえながら楽しく生活するのがよいと思いました。(10歳)