三日月島にすむテールは、海の宅配便<ドルフィン・エクスプレス>の配達員。ジュエルの祭が近づく冬の三日月島では、贈り物の配達で、ドルフィンのいそがしさもはんぱじゃない。この時期テールは、子どものころを過ごしたノアの「ルチア園」をときどき思いだす。その日、最後の荷物を届けにいったアーケードで、テールは見知らぬ連中にいきなりおそわれるが、そこにあらわれた一そうの帆船。運命か偶然か、思わぬ人に助けられることになったテールは、ノアの町で幼なじみのジョナと再会するが、またもや思いがけない展開が待ちうけるのだった。
人気ロングセラー<黒ねこサンゴロウ>シリーズからつづく海の冒険物語。
岩崎書店版<ドルフィン・エクスプレス>シリーズ(2002~2007年)の新装改訂版第5巻。
<目次>
1 合い言葉は「とりあえず」だ
2 ピザはとっくにさめきっている
3 なんだかわからないが、とにかくまずい
4 べつの時計がうごきだした
5 女神が、まっすぐはしってくる
6 もえつきそうな小さいランプ
7 そんなこと、ぜったい信じられない
8 手をふって、闇に消えた
受賞歴: