茅ヶ崎にくらしていた杏珠は、千葉県市川の古いお屋敷にひっこしてくる。その家には三つの家訓が伝えられていた。ひとつ。菊を植えるべからず。ふたつ。日光に行くべからず。みっつ。家宝を売るべからず。家宝がなにかは、だれもしらないのだという。
お屋敷の前の持ち主、千鶴子さんと親しかったというなぞの美少年(?)陸は、それが『南総里見八犬伝』で有名な千葉の大名、里見家の家宝ではないかという。
杏珠は、陸とともに、お宝をさがしてみることに!
奈良県に生まれる。イラストレーター、漫画家。
書籍の装画や挿絵、雑誌での漫画執筆を中心に活動中。おもな装画作品に『夢であいましょう』「さがしものが見つかりません!」などがある。