弓の競い合いには勝ったが、アサギは長老頭から女屋行を命じられる。新たな世界を受け入れようと、布を織るアサギ。しかし、彼女の心は、満たされないままだった。そんな折、村では、あるうわさが流れる。しも村の住民が、突然いなくなってしまい、二度ともどってこないというのだ。アサギは、不審に思った巫女ばあさんから、密使の特命を受ける・・・。
一人の少女が苦しみながらも成長していく姿が共感をよび、髙い評価を得た『アサギをよぶ声』の続編。アサギの新たな活躍がはじまる。
東京都在住。大分県出身。東京大学法学部卒業。2009年「アオダイショウの日々」で、第18回小川未明文学賞優秀賞受賞。作品に、『くもの ちゅいえこ』、共著に『ちょーコワ!最凶怪談』、『こわい!闇玉』、『プリンセスがいっぱい 5つのお話』などがある。日本児童文学者協会、日本児童文芸家協会会員、『季節風』同人。
神奈川県在住。児童書・文芸書の装画や挿絵、新聞・雑誌の挿絵などを幅広く手がける。作品に「ひかる!」シリーズ)、『光車よ、まわれ!』『ぼくとあいつのラストラン』『林業少年』など多数。
★刊行時に寄せられたメッセージです
「アサギは、このあとどうなるの?」
何度も聞かれました。前巻では戦士になれずに「女屋にゆけ」と言われたアサギですが、どうなったかをお見せすることができてとってもうれしく思います。
今回はお願いして、地図もつくっていただきました。アサギの村のまわりは、いったいどんなようすなのか。遠くには何があるのか。まだまだ白い部分の多い地図ですので、彼女とともにさぐっていただければと思っています。