なんでもあつめるのがすきなミッチが
ある日、ひろったのは
ねこのかおが かいてある ちいさな ボタン。
ふくにつけて こすってみたら ドラねこまじんが あらわれた!
コレクションが ふしぎをまきおこす シリーズ第2弾
ミッチは、花の種やきれいな石ころなど、道ばたでひろったものをコレクションしている男の子。
おとうさんと図書館へ行った帰り道、どこかから落ちてきたボタンをひろいます。ボタンにはねこのかおの絵が描いてありました。
ボタンを気に入ったミッチをみて、おとうさんがミッチのシャツにボタンをつけてくれます。すると、シャツにあったアイスクリームの柄がなくなり、不思議に思ったミッチがボタンをくすぐると、そこからドラねこまじんがあらわれたのでした。
おなかいっぱいにしてくれたら、なんでも願いをかなえる、というねこまじん。ちょっとあやしいねこまじんと、ミッチは、食べもの柄の服をさがしに買い物へいくのですが……。
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ぼくは それをひろって おとうさんに たずねた。
「なんだろう、これ。」
「ふくにつける ボタンみたいだね。ほら、うらがわを みてごらん。」
「ほんとだ、糸をとおす あなが ついてる!」
それにしても、かわったボタンだなあ。
ねこのかおが かいてあるボタンなんて、はじめてみた。
(本文より)
1983年、群馬県生まれ。『サナギの見る夢』で講談社児童文学新人賞佳作、『ミステリアス・セブンス―封印の七不思議』でジュニア冒険小説大賞を受賞。作品に『カエルの歌姫』(日本児童文学者協会新人賞)『ラビットヒーロー』などがある。
「ミッチの道ばたコレクション」第2弾は、ふしぎなボタンが、コレクションにくわわります。ねこの顔が描かれたボタンには、思わぬ秘密があったのでした!
『セミクジラのぬけがら』から続くお話、お楽しみください。