そうたは学校の帰り道、小さなびんをひろいました。なんでもあつめるのがすきなそうたはそのびんをうちに持って帰りますが、どうもよく見ると、びんのなかに光るなにかがあるようです。指を入れてみると抜けなくなり、そのうち、やっとすぽんと抜けた指と一緒にとびでてきたのは……なんと小さな小さなおじいさん。自分のことを「仙人だ」というのです。そうたと、仙人の、ふたりだけの秘密のやりとりが何ともユーモラスな幼年童話。
東京生まれ。早稲田大学仏文科卒業。早大小野梓賞、サンリオ詩とメルヘン賞など受賞。詩集に『かなしいときには』『緑色のライオン』、絵本に『ねすごしたサンタクロース』『よるのとこやさん』『こぞうのズズ そらのさんぽ』、幼年童話に『にんじんぎらいのうさこさん』『こちらいそがし動物病院』など。
東京生まれ。多摩美術大学油画科卒業。絵を手がけた本に『モタさんの“言葉”』『モタさんの“言葉”2』『絵本 おとうと』『こすもすベーカリー物語』『ふくしまからきた子』、著書に『地震の夜にできること。』など。広告、雑誌のイラストレーションなども手がける。