





「動物と話してみたい」そんな子どもたちの願いにこたえる「馬語」の入門書。馬とコミュニケーションをとるための秘密が書かれた絵本です。
日本のはしっこ、与那国島で馬を相棒に暮らす著者が、馬の世界に入りこんで発見した7つの秘密を子どもたちに伝えます。
そこには生き物や自然と向かい合うための豊かなヒントがあります。
馬と話すことができれば、きっとこの世界の美しさが新たに見えてくるでしょう。
受賞歴:
動物と話せたらいいなあ、と夢見るこどもは多いと思います。わたしもそういうこどものひとりでした。空想するのも楽しかったですが、わたしは〝ほんとうに〞動物と話したかったので、その方法がわからないのが少し残念でした。
やがてわたしは馬と出会い、その存在に響きあうものを感じて、与那国島で馬と暮らすようになりました。島には、ほぼ野生状態で生きる馬たちがいます。わたしの相棒となったカディも、もとは野生の生まれです。そうして自然のなかで馬の世界に入りこみ、長い時間をともに過ごすうちに、馬たちのユニークで豊かなコミュニケーションのありかたが見えてきました。しぐさひとつひとつの意味に気づくたび、わたしは驚き、笑いました。まるで馬からたいせつな秘密を教えてもらったみたいに感じたのです。
人と動物の関係は、これから大きく変化していく気がしています。その未来を馬とともに歩むかもしれないこどもたちに、わたしが教えてもらった秘密を手渡せたらうれしいです。
読みながら目の前に馬がいるかのような気分で心の中で「フフフーン♪」としていました。小さな頃から馬が好きで、私も馬を見ながらニコニコしてたのかはわかりませんが、馬好きなことは父は覚えていたのかなと(私ももういい年なのに切抜を送ってくるなんて笑)。もうさほど先の長くない父が切抜を送ってくれ、この本に出会い、本と出会えたのもうれしかったけど、高齢の父といい思い出でつながれたことが何より嬉しかったです。(40代)
作者の河田先生へ 幼い私からと今の私からと病気をかかえて生きてゆくこれからの私とから心をこめて「ありがとう」を伝えたいです。通院の日々に見失いかけていた「生きる希望」をこの本に見ました。池沢夏樹さんの書評でこの本を求めました。(60代)
文も絵も、目の前で語りかけてくるようで、楽しくて一気に読んで、ゆっくりもう1回読んで、またパラパラ、読んだり戻ったりしながら読んで…。ずいぶん大人になってしまったわたしですが、動物と親友になれることを疑わないこどもでした。P.33のわっかがひとつになるところ、大好きです。涙が出るほど…。(読者の方より)