ダーラナは旅のとちゅう、浜辺にたどりつきました。
「ダーラナ ダーラナ わたしたちを あつめてごらん」
「たきびをして あたたまっていきなさい」
ささやき声にみちびかれ、ダーラナは枝をあつめて火をつけようとしますが、マッチがなかなか見つかりません。すると、夕日の最後のひとかけがはじけて、枝のこやまに飛び込みました。ちいさな火は、だんだんと大きくなって、ダーラナをあたためます。
やがて、夜も深くなってきました。火を見つめるダーラナがおもいだしたのは……。
旅のとちゅうでふと出会う、魔法のような時間。
おもわずじっとみつめてしまう、焚き火の絵本です。
ツイッターで表紙の女の子の静かな表情に一目惚れして購入しました。大自然を鮮やかな色彩で描いていてとてもステキでした。たき火をするダーラナを通して、読んでいるうちに自分も世界や、自分自身と向き合えるような、すばらしい絵と文でした。私は今就活中なのですが、最後のページの「もう いかなくちゃ」に私も自分の力でがんばらなくちゃと勇気をもらいました。(21歳)
絵本の紹介に熱心な杉並区荻窪(桃井)にある本屋Titleの店長さんのツィッターでこの本を知り、近くの本屋にて購入しました。独特かつ粗ぼくな絵とわかりやすい文章で淡々と物語が進行していきますけれども、子供にとっては、わかりやすく自然と人間のふれ合いとはこのようなものではないのかと改めて考えさせてくれる絵本だったと思います。作者の鋭い感性が活かされていると思いました。(9歳・おじいさまより)