小さいけれどおしゃまでおしゃれなおんなのこ、すみれちゃんに妹ができました。姉妹の毎日をユーモラスに描く傑作連作童話。
受賞歴:
★刊行時に寄せられたメッセージです
そのころ住んでいた家のうしろどなりの家に、ある春の日、ちいさな女の子のいる一家が引っ越してきました。その日からです。女の子の家の窓もやはり開け放たれているからでしょう、お天気のいい日には、女の子のおかあさんを呼ぶ元気な声やたのしそうな笑い声、とってもごきげんな歌声なんかが、開け放したわたしの部屋の窓からはいってくるようになりました。時には、泣き声やごきげんななめの声も聞こえてきました。
わたしはその子をひそかにすみれちゃんと呼んでいました。なんといっても、その子はうららかな春の日にやってきたわけですから。と、いっても、わたしはその子を直接知っているわけではありません。わたしにとっては声だけの女の子です。
声だけしか知らないすみれちゃんは、わたしのなかで、日に日にはっきりとした輪郭をもつようになり、いつのまにか、いろいろなことを話してくれるようになりました。すみれちゃんのパパやママのこと、その日にあったできごとなんかを、すみれちゃんは、それはじょうずに話してくれたのです。
もうじきおねえさんになるのだと打ち明けてくれたとき、すみれちゃんはうれしそうなのに、ちょっとだけかなしそうでした。
「ねえ、あなたのこと、お話に書いてもいい?」と、わたしは聞きました。
「ええ、いいわよ」と、すみれちゃんは言いました。
それで、このお話がうまれたのです。(石井睦美)
わたしは本が大すきです。すみれちゃんのえ本は、とても、かわいらしいえでおはなしのないようもとても、わかりやすく、あたらしくおねえちゃんになるきもちがすごくわかって、おねえちゃんらしかったです。シリーズもいろいろあるのでもっとよみたいです。(7歳)