「そうだ! ぼくは こんなところでも こうじが できるんだ!」
東日本大震災をきっかけに息をふきかえした
あるブルドーザーのものがたり
2011年3月11日の地震による大津波でこわされてしまった、日本の港や橋。建設機械の会社の人たちは「いまこそあいつの出番だ!」と思い、1台の水陸両用ブルドーザー「D155W」(スイブル)の修理を思いたちます。すでに活躍の場もへり、ボロボロになっていたスイブルでしたが、14か月にもおよぶ大修理をへて、2012年冬、ほぼ新品となってよみがえります。こうして忘れられていた1台のブルドーザーは、ふたたび海や川で活躍することとなったのです。
受賞歴:
2012年1月のある日、ラジオで宮城県名取市で震災復興に水陸両用ブルドーザーが活躍中、というニュースを耳にしました。建機会社のコマツが、古くなっていた1台をほぼ完全レストアして、震災工事の役立てている、というものです。胸を熱くしながら、すぐに小森誠さんに「絵本にしましょう!」と、ご連絡をさしあげたところ「とても気になっていたところです」とのお返事。小森さんは「バルンくん」シリーズをはじめ、たいへん親しみのある車の絵本をたくさん描いていらっしゃいます。小森さんは、じっさいの工事現場や、コマツさんの大阪工場にも足を運び、また何百枚という写真資料も参考にしながら、今回の作品を仕上げて下さいました。いまもこのブルドーザーは、日本の海や川の工事現場で活躍中です。
たまたまみたNHKの大型重機の番組で知りました。東日本大震災で被災をした橋を修理するため、ほとんどの部品を新しく作り直して、再び活動しだした水陸両用ブルドーザー「スイブル」。古い車体に新しい命をふきこんだ、日本の技術者の皆さんに感動し、エールを贈りたいと思います。(50代)
まごが生まれたので、記念にこの本を買いました! とても、いいおはなしですね。生きる勇気がでてくるおはなしです。(6か月・おばあさまより)