こりすのリッキは病気になって、長い入院をします。そしてようやく退院して、学校に戻ってきました。久しぶりの学校はちょっとドキドキします。はじめはできないことも多いけれど、バドミントンの得点係など、リッキにもできることがありました。少しずつできることは増えて、リッキは元気を取り戻していきます。毛が抜けてすっかりしょぼしょぼになったしっぽも、ふさふさになってきました。ある日リッキは「もう木のぼりできるかな?」大きな木にひとりでのぼりはじめたリッキを、クラスのみんなが応援してくれます。
受賞歴:
病気が治った後には、もとどおりできることが、どんなに小さなことでも大きな喜びにつながります。
「長期入院後の諸問題」という、あまり知られていないが現場では大きな問題となっているテーマを、かわいらしいリスさんの擬人化でうまく伝える絵本でした。息子は入院したこともありませんが、なぜか読みながら涙してしまいました。この本は病児やその家族のための絵本ではなく、入院や病気をしたことがない子供と親のための本なのですね。病児への想像力を育む大切な一冊。息子にくり返し読ませ優しい人になってもらいたいと思います。(2歳・お父さまより)