





小人のニコさんとロボットのダダくんは、森の中でとってきたハチの巣から、大きな大きなキャンドルを作りました。ふたりはそれを馬車にのせると、どこかにむけて出発します。
馬のひづめのパカポコという音にあわせて、ダダくんが歌をうたいながら、馬車はのんびり進みます。
体よりも大きなイチゴをつんでいる小人たちがいます。
シナモンをつんだ空飛ぶバイクが追いぬいていきました。
丘の上でお昼を食べていると、湖の上をカシスの実や卵をつんだ舟がどこかにむかうのも見えます。
汽車の窓からは、たくさんのパティシエたちが、ふたりに手をふっています。
ふたりはまた馬車にのってのんびりと進みます。
やがて、見えてきました。
みんなが運んだ材料で、小人のパティシエたちが、大きな大きなケーキを作っているのでした。
やがてケーキができあがると、そのてっぺんに、ニコさんのキャンドルがかざられました。
キャンドルに火がともされると、空の上から声が聞こえてきます。お月さまです。
「さあ、きょうは、こどもたちのおいわいの日だ。ありがとう、うまれてきてくれたこどもたち、たくさんのともだちができてうれしいよ!」
こどもたちが願いをこめて、お月さまがキャンドルをふきけしたあと、みんなでケーキを食べました。
そのおいしかったこと!
こどもたちへのお祝いの日のプレゼントにぴったりの絵本です。
こどもの日に、書店で目に止まり手にしました。たむら先生の絵本「クッキー・サーカス」が親子共々大好きなので、今回の作品もとっても気に入りました。又、子どもへの“生まれてきてくれてありがとう”というメッセージは、心が温かくなりました。夢のあるストーリーは本当に魅力を感じます。私は、息子の小学校のボランティアで読み聞かせを2年間(40回くらい)しましたが、「クッキー・サーカス」「うちゅうスケート」とてもうけがいいです。この本もたくさんの子どもたちに届けたいです。(8歳・お母さまより)
大きなケーキを作るシーンや小人のニコさん、ダダくんから見るイチゴの大きさにとてもワクワクしました。たむらしげる先生の色使いがとても素敵です。(読者の方より)