世界自然遺産・インドネシアのコモド島を舞台に、コモドドラゴン(コモドオオトカゲ)を紹介する写真絵本。
コモドドラゴンは、大きな個体では3mを超える体長やその姿から「恐竜の生き残り」ともいわれてきたが、実際の恐竜の生き残りは鳥類やワニなどの主竜類。コモドドラゴンをはじめとするオオトカゲ属は、恐竜の時代に海で栄えたモササウルスを祖先にもつ有鱗類で、身近なトカゲやヤモリ、イグアナなどと同じなかまだ。
冒頭ではまず、コモドドラゴンの進化やオーストラリアからコモド島周辺に渡ってきた道すじ、著者の今回の取材の目的である現地で「ケセピアン」と呼ばれるオスと、島に伝わる神話についても触れる。
そのあと早朝、砂浜でケセピアンに再会することができた著者は、コモド国立公園のパリマン所長といっしょに、ケセピアンを追って森に入っていく。ケセピアンを追いながら、コモド島の自然や生き物、コモドドラゴンの生態や獲物の捕食についても紹介したあと、後半ではコモドドラゴンに迫る危機、コモド島周辺のプラスチックごみによる環境破壊や海洋汚染、オーバーツーリズムについて、数回の取材を重ねた写真でていねいに触れていく。
前見返しには、コモド島とオーストラリア、日本も含めた位置がわかる地図に加えて、コモドドラゴンが分布する小スンダ列島の5島(コモド島、リンチャ島、ヌサ・コデ島、ギリ・モタン島、フローレス島)の地図とおおよその生息数を入れた。後見返しには、コモド島の住民がコモドドラゴンを大切に思う気持ちのベースとなっている、島に伝わる神話を描きろしの絵とともに入れた。