

泣いている子どもをだきしめるお母さんのハグ。お見舞いにきた妹が入院しているお兄ちゃんをハグ。おばあさんは60年ぶりにあった友だちとハグ……。
ハグってふしぎ。ぎゅうっとつつまれると、あたたかい色がふわっとながれこんでくる。
世界じゅうの人が、どこかでだれかと、なかよくなりたくて、まざりあいたくて、ハグをして。だきしめあうたび、世界じゅうで花がさいて、色がうたう。
ハグをすると、だれもえらくないとわかる。ハグをすると、だれもがりっぱで、うつくしいとわかる。
ハグをしよう。こころとこころに虹をかけよう。
だきあうと、「ハグ」って、からだの音がする。ふれあうと、こころがうごく不思議。
うまれた時、いちばんはじめに出会うのはハグ。みんな、だれかにだっこされながら大きくなって、いつか誰かをだきしめる──。
ひとは、好き勝手にわらったりないたり、ふざけたりしながらも、どこかで、おそるおそる生きています。うっかり傷つけたり、はずかしくなったりしても、つながりあいたくて、あたたかい場所に行きたくて、まざりあう。だきしめなくても、目と目で。手と手で。こころがふれあって、あいてをだいじに思うことは、みんなハグ。
花のつぼみがひらくように、なかよくなれたらうれしい。
ハグで、いとしいきもちが伝えられますように。
おーなり由子