

学校の廊下の窓にほっぺたをくっつけて、外を「じーっ」と見つめている男の子。いったいなにを見ているのでしょう? ページをめくると、視線の先では、飛行機が雲を描きながら、青空をまっすぐに飛んでいました。
この絵本では、主人公の男の子とその子が見ている世界を、交互にたどっていきます。「じーっ」と目をこらせば、いつもの風景にも、小さなおどろきや、きらっと光る瞬間がかくれていることに気づきます。
著者は、広告や装画で注目をあつめる人気イラストレーター、中山信一。
ささやかだけれど記憶にのこる、日常のピースフルなきらめきを、あたたかなタッチでとらえた一冊です。