





ここは大きな都会の一角にある、ロボットがくらす町。
そこに、ロボットたちがひと息ついて元気をつける自販機コーナー「キングドリンク・ショップ」があります。
キュキュは、その場所をきれいにする役目の、ごみばこ型おそうじロボット。まいにち朝早くから掃除をして、天気のいい日は自販機ロボットたちを洗います。
そんなふうに毎日せっせと仕事に精を出すキュキュでしたが、ある日、雨がふってきました。もう古い型となったキュキュは、水によわく、雨にぬれるとこわれてしまうかもしれません。
しかし仕事の手をとめるわけにもいかず、キュキュは仕事を続けますが……。
車の絵を中心に活躍する作者ですが、その一方でロボットにもつよい共感をおぼえて、さまざまなロボットを描きつづけてきました。本作では、主人公のキュキュだけでなく、親子づれやペット、アヒル、ハチと、さまざまな型のロボットが登場します。
けなげに働くロボットたちを、ていねいな筆致で色あざやかに描く、近未来絵本です。
絵本に見向きもしない息子が初めて私の読み聞かせを楽しく聴いてくれました。車や電車にあまり興味がなく、おそうじロボット、そうじき、機械しか興味がないので、この絵本には大変助かりました。この作品の息子の特に好きなポイントは、本物のルンバなどと同じように充電のために所定の位置におさまる所、コンセントがつながっているところ、犬のロボットにタイヤがついているところです。この本をきっかけに少しでも絵本を読むようになっていってくれればと思います。(3歳・お母さまより)