デンさんは「ウルトラマン」の製作スタッフ。今日は監督に呼ばれて、スタジオ内を歩きまわります。当時の特撮技術を詳しく紹介した絵本。
作者の飯塚定雄さんの話です。
「あのね藤田さん。ボクがこの本で言いたいのはさ『ウルトラマン』はもちろん、あの時代の特撮の現場はね、もうほんとうにたくさんの職人がいて、みんな心から一生懸命作っていたってことなんですよ。それはもう、はたから見てると、なんでそこまでこだわるのか作りこむのか、もうバカじゃねぇか笑、ってぐらいなんだ。それでさ、そういうやつらの名前はいま決して前に出ないんだ。そういうやつがいっぱいいたんだよ。オレはさ、あいつらのためにこの本を描いた、そういうわけなんですよ。」
失われつつある職人魂の詰まった、昭和の絵本です。