ゆううつな気持ちだった小学4年生の圭太の目の前にあらわれた、動く矢印。追いかけた先にあったのは、なんと魔法学校! 圭太は、ほかに生徒として選ばれたリッチと紅子とともに魔法を学ぶことになったが…。魔法使いのおばあさんが教えてくれるのは、「9秒間、時を止める魔法」「物体を9センチ、持ち上げる魔法」…こんな魔法が一体何の役に立つのだろう。そして、圭太たち3人が、魔法学校の生徒に選ばれた理由とは?
ちょっと不思議な魔法が使えるようになった4年生の男の子の視点で描く、ハートフルファンタジー。
東京に生まれる。上智大学中退。『絵にかくとへんな家』で日本児童文学者協会新人賞、『ハッピーバースデー』で野間児童文芸推奨作品賞、『4つの初めての物語』で日本児童文学者協会賞を受賞。作品に『9月0日大冒険』『14歳のノクターン』『ぼくらの輪廻転生』『ふたりは屋根裏部屋で』など多数。
1958年東京に生まれる。多摩美術大学大学院修了のあと、絵本作家、イラストレーターとして活躍する。作品に『海べの町のたぬきともだち』『おてんばこっこの夏メニュー』さし絵に『赤い羽のアラ姫』、共著に『イスラム文様事典』など多数。
『9月0日大冒険』でおなじみの作者、さとうまきこさん作。もし本当に魔法を使うことができたら、どうなるかなあという、小学生の夢を実現させるようなファンタジーです。突拍子もない魔法ではなく、時間を止めるのでもほんの数秒というように地味な魔法ですが、逆にその地味さがとてもリアルです。