著者紹介

上橋菜穂子

うえはし なほこ

立教大学博士課程単位取得(文学博士)。専攻は文化人類学。オーストラリアの先住民であるアボリジニを研究。女子栄養大学助手を経て、現在川村学園女子大学特任教授。『精霊の守り人』(野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞、アメリカ図書館協会バチェルダー賞)『闇の守り人』(日本児童文学者協会賞)『夢の守り人』(前2作とあわせ路傍の石文学賞)『神の守り人<来訪編><帰還編>』(小学館児童出版文化賞)など13巻からなる代表作「守り人」シリーズは、内外から高い評価を得ている。そのほかの著書に『精霊の木』『月の森に、カミよ眠れ』(日本児童文学者協会新人賞)『狐笛のかなた』(野間児童文芸賞)『獣の奏者』『鹿の王』(本屋大賞、日本医療小説大賞)などがある。2002年に巌谷小波文芸賞、2014年に国際アンデルセン賞作家賞を受賞。

装画・挿絵

二木真希子

愛知教育大学美術課程を卒業。スタジオジブリでアニメーション原画を担当したのち、フリーとなる。著書に『世界の真ん中の木』、絵本に『はじめてのたび』『はじめてのともだち』など、挿絵に『精霊の守り人』『闇の守り人』『夢の守り人』『神の守り人』『天と地の守り人』『流れ行く者』などがある。

佐竹美保

デザイン科を卒業後、上京。SF・ファンタジーの分野で多数の作品を手がける。主な仕事に『虚空の旅人』『蒼路の旅人』『炎路を行く者』『不思議を売る男』『宝島』『幽霊の恋人たち』『西遊記』『フランダースの犬』『魔法使いハウルと火の悪魔』『ローワンと魔法の地図』などがある。

上橋菜穂子の主な作品

「守り人」シリーズ

<単行本版>

<軽装版>

物語と歩いてきた道偕成社刊

単行本初収録の多彩なインタビューやスピーチ、そしてエッセイが1冊の本にまとまりました。
作家を育んだ、愛してやまぬ本、約700冊のリストも掲載!

精霊の木偕成社刊

地球の環境悪化でナイラ星に移住した人類。その子孫である少年シンと、従姉妹のリシアは、あるきっかけで、すでに滅びたとされるナイラ星の先住民ロシュナールの謎に迫ることに。その後の作品モチーフになる、物語の芽が詰まった、上橋菜穂子のデビュー作。

月の森に、カミよ眠れ偕成社刊

土地のカミを封じるためムラを訪れたナガタチは月の森の蛇ガミに愛された巫女キシメと、蛇ガミの化身の若者タヤタに出会う。カミを封じ、稲田をひらくことを望む人々とタヤタの狭間でなやむキシメの決断とは。九州に伝わる、蛇神と娘の婚姻伝説「多弥太伝説」をもとにした、神と人、自然と文明の関わりあいを描く壮大な古代ファンタジー。

狐笛のかなた理論社刊

獣の奏者(全5巻) 講談社刊

鹿の王(全2巻)KADOKAWA刊

編集者からみた上橋作品の魅力!

大好きなところはたくさんありますが、読みかえして、あらためてすごいなと思うのは、登場人物がどんなひとなのか、その場面の空気感までブワッっと立ち上がってくる、イメージ喚起力の強さです。たとえば『精霊の守り人』で追手に襲撃されるシーンの一文。
「バルサは、切られたために動きを止めるようなことはしなかった。」
腹を切られても、いっさいひるまないバルサの姿から一瞬の迷いが命とりになる緊迫感、彼女が痛みと命のやりとりに慣れていること、そして、そうでなければ、生き抜いてこられなかったバルサの人生の重みまで感じられるようです。
物語の中で生きる人々の重み、その確かさを感じてさらにぐっと引き込まれていく。そんな体験ができるのも「守り人」シリーズをはじめとする、上橋作品の大きな魅力だと思います。(担当S)

コミュニケーションボード

コミュニケーションボードは2006年10月より1年間、ファンの方々と上橋菜穂子先生の交流の場として期間限定でオープンしていたものです。過去のログを公開していますので、下記ボタンよりお入りください。

2016年3月より放送予定 NHK 大河ファンタジー 「精霊の守り人」原作2016年3月より放送予定 NHK 大河ファンタジー 「精霊の守り人」原作