ジスコ社のナイスガイ、安江さんご自身も入社当初、「新人研修」もかねて、ジスコ・ボルネオ旅行社に縁のある写真家の撮影に同行し、コウモリでいっぱいの洞窟に入ったり、ジャングルを歩きとおしたりと、なかなかにハードな旅を経験されたという。その写真家の方が撮影を担当し、ジスコ社の社長が企画立案して制作された『ボルネオ・ネイチャーブック』というムックをもらった。このムックをよく読んで一度じっくり検討してみようということになって、この日は解散した。
『ボルネオ・ネイチャーブック』は、「ボルネオの自然を体感するエコツアー、ネイチャーリゾートを大紹介!」との副題のとおり、これを読めばボルネオのあらゆる楽しみ方がよくわかるようになっていた。そしてそのどれもが、それぞれにディープな内容であった。
くりかえすが、どれも本当にやってみたいものばかりなのだ。ただやれるかどうか身体的に自信が持てず、決断できない。
以前、夏のキャンプでブユに足をいっぱい刺され、腫れあがって何日も靴がはけなくなった。いっしょに行った友人などは全身をやられて、見るも無惨な姿だったなあ……。『オーパ!』では開高健さんも、ダニやら何やらにやられまくって、ヒフがものすごいことになる話がしょっちゅう出てくるよな……。
そんなことを考え始めるとどんどん心配になってくる。やっぱり現実は、アニメ映画の『ジャングル・ブック』のようにはいかないんだ。冒険がしたいのに、やっぱり私には無理なんだ……。いじけていると、夫が言った。
「『ボルネオ・ネイチャーブック』に、いいところがのってるよ。熱帯雨林のど真ん中だけど現地にホームステイとかじゃなくて、温水シャワーもつかえるロッジだって。これなら、あなたでもだいじょうぶじゃない?」(つづく)