工藤ノリコ エッセイ GO!GO!旅日記 ジャングルへGO!

vol.9 冒険の旅のプランの巻

 突然やってきて「何か冒険がしたいのですが」などと言いだす漠然としたお客(夫)に対し、親切丁寧に応じてくださったのはジスコ・ボルネオ旅行社の安江和臣さんである。YOさんと私が到着したときには、なぜかふたりともすでにうちとけた雰囲気であれこれ話しあっていた。

 壁には緑の森や山などがうつった大きな写真がいくつもかかっていて、ヤシの実のようなものや、象さんやオランウータンのぬいぐるみや置物もあちこちにあり、はやくもジャングル気分になってうきうきしてくる。

 安江さんは「アメフトやってました?」と聞きたくなるようなたくましいお姿に優しさと穏やかさが同居しているような好青年で、その上ハンサムだった。パンフレットで埋まったテーブルをはさみ、若きナイスガイ・安江さんが言った。
「冒険の旅をご希望とのことで、ざっとこのようなプランを、いまご案内していたところです」

①密林の中の小屋に泊まりながら数日かけて歩きつづけるジャングル・トレッキングツアー
②ジャングルの中にハンモックをむき出しでつるし、そこで寝泊まりする『どきどきキャンプ』
③首狩り族の集落にホームステイプラン
④山小屋に泊まりながらキナバル山登頂(標高4,095m)

 ざっと聞いただけで、もうどれも私には無理じゃないか?とおもえた。なんと言おうか迷っているとYOさんが言った。
「迷いますねー。どれも超おもしろそう!」
夫が言う。
「ね、迷うでしょ。俺もさっきからずっと、どれにしようかなと……」
 本当に? 青ざめているのは私だけだ。
 どきどきキャンプも首狩り族ホームステイも、私もものすごくやってみたい。しかし体力的にやれるだろうか? いや、チャレンジしてみるべきなのか。頭のなかで堂々巡りが延々と続く。
 冒険冒険とキイキイ言っていたのはこの私である。いったい私はどうすればよいのだろうか。(つづく)